誰でも1度は足がむくんでパンパンになった、靴下のあとがなかなか取れないなど、むくみの症状を経験したことがあるのではないでしょうか?
そしてむくむことは確かにあったけど、40代を過ぎてからむくみがひどくなってきたという方も多いのでは?
なぜ40代からむくみがひどくなるのか、むくみの原因と対処法、40代に効果的な漢方のご紹介をしたいと思います。
40代からむくみがひどくなる原因

たくさん歩いたり、ずっと立ち仕事をしていたり、お酒を飲んだ次の日になど足や顔がむくんでいると感じたことがある人は多いと思います。
しかし40代を過ぎてから、若いころに比べてむくみがひどい、顔までむくむ日がある、むくみがとれないなどで悩んでいる方もいるのではないでしょうか。


~更年期によるホルモンバランスの乱れ~
女性は30歳を超えたころから、女性ホルモンが徐々に減少し始めます。
そして女性ホルモンが急激に減少する更年期が訪れます。年齢にするとだいたい45歳~55歳頃に更年期になる方が多いです。
中には40歳代前半と、早くに更年期症状が出る方もいます。
女性ホルモンにはエストロゲンというものがあります。エストロゲンは卵巣で分泌されています。
更年期になると、このエストロゲンが急激に減少してしまいます。
すると脳の下垂体や視床下部という所から卵巣に
もっとエストロゲン作ってください!分泌されてませんよ!
と指令が出ます。
しかし卵巣では、エストロゲンを今までのように分泌出来ません。
すると下垂体や視床下部はパニックになってしまいます。
視床下部は、自律神経もコントロールしているところなんですね。
でもパニック状態なので、自律神経もコントロールが出来なくなってしまうのです。
すると
◇むくみ
◇発汗、ほてり、のぼせ
◇不眠
◇めまい
◇動悸・息切れ
◇頭痛・肩こり
などの症状がみられることがあります。
そして今回注目している、むくみもこの自律神経のコントロールがうまくいかないと引き起こされてしまいます。
自律神経は血液の流れやリンパの流れも調整してくれる役割があります。
コントロールがうまくいかないと、水分や老廃物を体にため込んでしまってむくみに繋がってしまうんですね。
~筋力や代謝の低下~
普段から運動する習慣がないという方も多いかと思います。
筋力や体力が若いころと比べると、落ちてきているなと感じることはないでしょうか。
血液の循環はもちろん心臓が大きな役割を担っていますが、手や足などのは筋力も重要なのです。
筋力が低下してくると手や足の血液をうまく循環することができなくなってしまうんですね。
そうすると手や足がむくむという症状がでてきます。
同様に身体の基礎代謝も加齢とともに落ちてきます。
すると体全体の血液循環も滞り、むくみがひどくなってしまいます。
~肌の弾力の低下~
筋力も基礎代謝も落ちてきて、たたみかけるように肌のハリもなくなってきていませんか?
加齢によって体のあちこちの機能が低下するのは本当に困りものですね。
むくみと肌のハリは一見関係ないように感じますが、実はそうではないのです。
むくみの水分はどこに溜まっているのかというと、皮膚の下にある皮下組織というところなんです。
皮膚の弾力、つまりお肌のハリがあると、皮下組織に溜まった水分を跳ね返してくれるんですね。
なので肌のハリがなくなると、皮下組織に溜まった水分を押し返してもらえなくなり、水分が溜まりやすくなってしまいます。
これら3つの原因で40代からむくみがひどくなってしまうことがあるんですね。
40代からむくみがひどくなるというのには、これらの原因が考えられますが
心臓・腎臓・肝臓などの疾患や妊娠の可能性など、むくみが病気などのサインということもあります。
身体の不調がある場合や心配であれば、病院受診をしましょう。
むくみの対処法
ではむくみに対しての対処方にはどのようなものがあるのでしょうか?
~マッサージ~

むくみの原因は水分や老廃物が溜まってしまうことでしたね。
その溜まった水分や老廃物をマッサージで循環させてあげましょう。
リンパの流れに沿ってマッサージをするといいですね。
また体が温まっている入浴後などに、ボディークリームやオイルを使ってマッサージを行うと、より効果的にむくみを解消できます。
~運動して筋肉を動かそう~

まず足全体の筋力をつけるには、スクワットが効果的です。
つま先より膝が前に出ないよう、椅子に座るようなイメージで行いましょう。

またつま先立ちもおすすめの運動です。
ふくらはぎは第2の心臓とも言われています。これは足へ流れた血液を心臓へと戻すのに、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割をしているからです。
ふくらはぎの筋力が低下してしまうと、血液を心臓に戻すのが滞り、結果足のむくみに繋がってしまうんですね。
ふくらはぎを鍛えるにはつま先立ちが効果的です。
横になって足や足首を動かすのも循環を良くしますが、筋力をつける・運動をするといった意味では、立った状態で自分の体重を負荷につま先立ちを行う方がより効果があります。
~むくみに効く食べ物を食べよう~
むくみに効くのは、カリウム・ビタミンE・クエン酸です
カリウム:筋肉や神経を正常に機能させてくれます。また取り過ぎた塩分の排出も促してくれます。
ビタミンE:細胞の酸化を防いでくれるので、老化防止に繋がります。
クエン酸:血流を改善し、疲労回復を促します。
では何を食べればいいのかといいますと!
カリウム: アボカド・ほうれん草・里芋・納豆・大豆・昆布・ワカメ・ヒジキなど
ビタミンE: 魚卵(すじこ・いくら・タラコ・明太子など)・うなぎ・かぼちゃ・アーモンドなど
クエン酸: レモン・グレープフルーツなどの柑橘類・お酢・梅干しなど

~漢方やサプリを使おう~
むくみを解消しようと筋力トレーニングやマッサージをしても、普段から運動の習慣がないと継続するのがなかなか難しいですよね。
そういう時は、漢方やサプリを使用してみるのも1つの方法です。
40代に効く漢方は?

漢方といっても種類がたくさんありますよね。
ではどの漢方がむくみには効果的なのでしょうか。
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
立ち仕事やデスクワークで足がむくんでしまう方におすすめです。
水太りのぽっちゃり体型の方にも効果的です。
猪苓湯(ちょれいとう)
利尿作用がある漢方です。体から水分を排出できず、尿量が少ないというような症状がある方に効果的です。
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
腎臓の働きを助けて、血行を良くしてくれる漢方です。
冷え性で、冷えからくる血行不良で水分をため込んでしまう方に効果的です。
五苓散(ごれいさん)
のどが渇きやすく、尿の排出量は少ないという方に効果的です。
真武湯(しんぶとう)
冷え性、新陳代謝の低下によるむくみに効果的です。
八味地黄丸(はちみじおうがん)
下半身の冷えやむくみが気になる方に効果的です。
おわりに
年齢とともに、基礎代謝がおち、筋力がおち、肌のハリがおちと色々な体のトラブルが出てきますよね。
ただでさえ太りやすくなってきているのに、むくみで体重が増える、太って見えるというのは困ります。
むくみが気になる、なかなか良くならないという方は適度な運動やマッサージなどと漢方を併用してみてはいかがでしょうか。
自分の体に合った方法、漢方でむくみ対策がうまくいくといいですね。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。